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多層樹園(種類が違う樹木の組み合わせ)

樹木と1年生の作物を組み合わせのほかに、種類が異なる木本性植物を組み合わせる場合があります。

当会にご協力いただいている農家Mさんの農場では、オオギバショウやヤシの防風林に沿ってツバキが植えられ、畑の中ではコーヒーの木が栽培されています。

​複層の防風林がコーヒーを強風から守り、かつツバキも防風効果のほか、実の収穫が期待できます。

写真 M様農園。コーヒーの苗が植栽された。空いた土地には後にキャッサバが植えられた。

右の写真は、ニカラグアにおいてお茶とゴムが一緒に植えられている畑です。畑が3次元的な空間利用と両方から収益が見込めます。

写真 M様農園。ヤシと並んでツバキが植栽された。

写真 お茶とゴムの多層作(ニカラグア)

​提供:海外林業コンサルタンツ協会

日陰樹(シェードツリー)

写真 コーヒープランテーションと日陰樹(ニカラグア)

​提供:海外林業コンサルタンツ協会

日陰樹とは、下層に日陰を好む「陰樹」を植えるため、その名の通り日陰を作ることを目的として植えられる木のことです。

上記のお茶とゴムの多層樹園において、意図的かどうか検証する必要がありますが、お茶は日陰によってクロロフィルが増大するため、ゴムの木による日陰が良質なお茶の生産に導くと考えられます。

珈琲の品種は多様化しており、日陰を必要としない品種改良も盛んですが、もともと在来品種は低温と直射日光を嫌う植物です。シェードツリー(shade tree)の下層でコーヒーの木を栽培することにより、以下のような利点があるとされています。

  • 日陰されるとコーヒー豆はゆっくりと熟すため、天然の糖分が増加しコーヒーがより風味深い味わいになる。

  • 日陰下でのコーヒーは、殺虫剤、除草剤そして化学肥料を使用しないで栽培することが可能である。

  • 鳥にすみかを供給し生物多様性を高める

  • 熱帯雨林の維持に貢献している

  (参照:Eartheasy.com, “Shade grown tree”)

多層樹園や日陰樹がある農場は、単層より多くの二酸化炭素を吸収し、土壌水分を保持し土壌浸食を最小限に抑える働きがあります。

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