アグロフォレストリーいしがき
Agroforestry Ishigaki-island (AFI)
防風林(農地防風林)
農地防風林は、強風を軽減(破風効果)する効果が期待されるため、毎年台風が来る石垣島において、農地を守るために必要とされるアグロフォレストリー実行形式です。
防風林は、農作物の倒伏、ビニールハウス等の農地内の建造物の被害を抑えてくれます。また、防風林は風を防ぐ役割だけではありません。
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土壌の流出を抑制します。特に低・中・高木と複層の防風林を設置すれば、さらに効果が高くなります。
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微気象を改善します。夏場裸地やアスファルトで温められた熱風が防風林を通ることにより、熱量が下がり、農地からの水分蒸発を抑制します。
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防風林が鳥類や動物のすみかとなり、生物多様性を促進します。
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農地は人が働く場でもあります。日影を作り休息の場を与えます。
防風林の効果については、内閣府沖縄総合事務局のホームページも参考にしてください。
右上の写真は、石垣市にある国際農林水産業研究センターの圃場を囲む防風林です。1971年に植えられたフクギを中心に複数の樹種で構成されており、景観も大変美しいものです。
石垣島でよく見られるのが、オウギバショウ(Ravenala madagascariensis)です(写真右中、右下)。これは木ではありませんが、列状に密植することにより、防風効果を発揮します。地際は枯れて落ちた葉が堆積して絡み合い、土壌流出を抑制しています。当会では、オウギバショウの防風帯を持つ農家にツバキの苗木を配布し、これに並列で植えていただきました。ツバキの苗にとっても、1日中直射日光にさらされず、また防風効果もあって、椿は順調に生育しております。
写真: 国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点(石垣市)の防風林
写真: オウギバショウを主とした農地防風林。沖縄県石垣市
写真: オウギバショウ農地防風林の根元。沖縄県石垣市